2014/10/02

リフター魂67 女子中学生リフター

男たちの戦場に天使が舞い降りる!?

競技人口の少ないウエイトリフティング女子の競技は、国体で実施されていない。
五輪で多数のメダルを獲得しているレスリング女子も、国体種目には入っていないのである。

日本体育協会は、2020年東京五輪へ向けての強化策として、国体で未実施のこれらの五輪種目(9競技14種目)を、今年の長崎国体から段階的に導入していく方針を打ち出している。

ウエイトリフティングでは、成年・少年全階級の試合終了後、閉会式の前に、イベント事業として女子中学生リフターによる試合が行われることになった。
出場するのは、「リフター魂65 全国中学生選手権2014①」で取り上げた、具志堅莉奈選手と中里梨花選手の他、この大会でトータル100キロを超えた橋本菫選手、小林紗良花選手、中島一馨選手の5人である。

6年後の五輪代表候補になり得る若き女子リフターたち。
国体最終日。
男たちが戦い終えたプラットホームに、ウエイト界のプリンセスが上る。

(参照 「リフター魂68 長崎国体記念全国中学生選抜大会」


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全国中学生選手権翌日の沖縄の朝刊

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琉球新報

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沖縄タイムス


競技人口が少なく、女子においては代表選手を出せない都道府県も多い中、男女ともにウエイトが盛んな沖縄。
これまで何度も記事にしてきた「ウエイトリフティング王国」だが、それでも野球人気には敵わないようである。
インターハイや全国選抜の期間中、高校野球の沖縄代表校の試合と重なった日は、(特に勝利した場合)ウエイトの記事の扱いは控えめになる。

今年の中学生選手権は、“琉球のライアン”こと山城投手を擁する沖縄尚学の準々決勝の日と重なった。
ところが、第1試合に登場した沖縄尚学はまさかの惨敗(>_<)
これではメディアも大きく扱えない。
そこで、試合前から中学新記録で優勝がほぼ確実だった具志堅莉奈選手が大きく取り扱われることに。

管理人は試合会場に到着するや否や、莉奈選手の試技の写真を、それなりのカメラでそれなりに撮ってくれるフォトグラファー探しに奔走。
そしてたどり着いたのが、田口慎一郎氏だった。

岐阜県のみならす、東海地区の小中学生リフターの“頼れるお兄さん”的な存在の彼。
管理人にとっても、この日の彼は“頼れるお兄さん”だった(*^^)v

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前回、前々回の記事の中学新記録の写真も提供してくださった田口氏。
子供たちとウエイトを愛しておられる様子が伝わってきた。
田口先生、ありがとうございました♪
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2014/09/11

リフター魂66 全国中学生選手権2014②

中学新記録 ~男子編~

+94キロ級 横山太偉雅選手(三重)

新記録 C&J 136
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(撮影:田口慎一郎氏)

昨年は、大会直前に手首を骨折して棄権。
その悔しさをバネに、厳しい練習に耐えたこの一年。
C&Jで、村上英士朗選手が3年前に打ち立てた記録を塗り替え、今大会、男子の最優秀選手に選ばれた。

愛すべきキャラである。
この日、試合会場ですれ違ったとき、彼と管理人の腕が接触した。
すると彼は振り返って、非常に丁寧に謝ってくれたのである。
(彼が悪いわけではないのだが)

中学3年生にして、133キロという体格。
狭い通路で、彼は歩くたびに何人もの人と接触したに違いない。
そしてその都度、きっと彼は丁寧に謝っていたのだろう。

来春からは、+105キロ級で戦うことになるであろう彼。
ナショナルチームのメンバーをはじめ、男子最重量級には、心も体もでっかい男が多い。
先輩たちの大きな背中を追いつつ、両親からもらったその体格で、やがては重量級を背負って立つリフターへと成長してほしい。

未来への展望を胸に、臆せず! 怯まず! 前を向いて!
いつの日か…
日本で最も重いバーベルを挙げる男たちが、世界の表彰台に上る日まで。


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新記録樹立申請書

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競技委員長・ジュリー・レフリーのサインが入った申請書
申請先は「(一社)日本ウエイトリフティング協会 会長 小池百合子殿」となっている
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2014/08/30

リフター魂65 全国中学生選手権2014①

中学新記録 ~女子編~

53キロ級 具志堅莉奈選手(沖縄)

新記録 S 63 / C&J 71 / Total 134
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(撮影:田口慎一郎氏)

5人姉妹の5女。
2番目の姉は、大学記録保持者の具志堅美沙希選手。
国内外各地へ遠征に出かける姉に憧れ、姉の恩師・屋良博之先生を師事し、小学校6年生のときにウエイトを始める。

練習場のある南部工業高校へは、毎日、父が送迎。
家族の愛の協力のもとで練習に打ち込んでいる。

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ただ今、準備中


48キロ級 中里梨花選手(滋賀)

新記録 C&J 70 / Total 119
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(撮影:田口慎一郎氏)

小学校2年生のとき、堀内康晴先生のもとでウエイトを始める。

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3年前、安曇川高校で開催された近畿選抜大会のインターバルでのアトラクション
「未来のオリンピックリフターによるスナッチ」

この中に、彼女はいた。
本当に、オリンピックリフターへと育ってほしい。

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アップ場にて


リナ & リカ

今大会、女子の最優秀選手賞候補だった二人。
3種目で中学新記録を打ち立てた莉奈選手が、昨年に続き受賞した。

「莉奈!」「梨花!」
一本のシャフトを使って交互にアップをしていた二人。
彼女たちの名前を呼ぶ指導者たちの声が飛び交う。

スナッチを得意とする莉奈選手に対し、ジャークが得意な梨花選手。
スナッチでは莉奈選手が大きくリードしていたが、ジャークは拮抗。
莉奈選手は当初70キロを目標としていたが、目の前で梨花選手が同重量を成功するのを見て重量増加。

「下の階級の子に負けるわけにはいかない」
とてもおとなしい彼女だが、やはりアスリート。
中学生とは言え、意地はあるということだ。
ライバルの存在というのは、時にありがたいものである。

やがて同じ階級で戦うことになるかもしれない二人。
その階級には、三宅宏実選手八木かなえ選手がいる。
さらにその上の階級には、安藤美希子選手
それぞれの階級に、それぞれの女王が君臨する。

いずれ訪れるであろう世代交代の日。
先輩たちを超えて、真の女王へと…。

〈参照〉
リフター魂67 女子中学生リフター
リフター魂68 長崎国体記念全国中学生選抜大会

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女子の試合は速く進む!?

屋良先生と莉奈選手は、この日、沖縄へ帰るため、最寄の可児川駅16時20分発の電車に乗る必要があった。
14時開始予定の女子全階級のエントリー数は24名(内1名棄権)。
それくらいのエントリー数のインターハイを観戦してきた管理人は、無謀な時間設定だと思っていた。

スナッチ競技が始まってしばらくしてから、可児川駅までのルートをナビで確認し、まだまだだろうと思いながら試合会場へ戻ると、莉奈選手の名前がコールされていた。

驚いたのは管理人だけではない。
当の本人、莉奈選手も、その前に試技をした梨花選手も、心の準備ができないままにプラットホームに立っていた。
それ以上に驚いたのは、その指導者たちである。
「アップが間に合わなかった」と口を揃える両先生。

長く男女ともに指導してこられた堀内先生はおっしゃる。
「このくらい(中学・高校)の女の子は、出て行ったらすぐに挙げて、そして失敗する。
時間をいっぱいいっぱい使って、もう一回気合を入れ直すということをしない」と。

まあそのおかげで、電車にはなんとか間に合った。
表彰式終了後、優勝と新記録樹立の余韻に浸る間もなく、たくさんの「おめでとう」の言葉を背中で受け止め、屋良先生と莉奈選手は駅へと急いだ。

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莉奈選手は、この賞状を受け取ることなく、試合会場を後にした

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賞状を手に、記念撮影に応じる梨花選手
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