2010/06/02

リフター魂1 玉寄公博

沖縄県南部に玉寄公博という男がいる。
男と言っても、まだ高校3年生である。
ウエイトリフティング男子53キロ級で目下、日本ジュニア(20歳以下)記録と日本高校生記録を共に更新中である。
試合の度に新記録を上書きするも、彼の顔に笑みは乏しい。
その視線の先にあるものは、日本新記録に他ならないからである。

「玉寄は、人に優しく自分に厳しい」
これは、彼を指導する監督の言葉である。
バーベルに触れていないときの彼は、甘いマスクに笑顔があどけない普通の高校生である。
そんな彼がプラットホーム(試技台)に立つと、競技会場は静まり返る。
まるで何か神聖な儀式が始まるかのごとく。

沖縄生まれ。沖縄育ち。
けれども彼には、陽気で楽天的な南国の太陽より、寡黙でたくましい北の大地が似合いそうだ。
線は細いが骨太で、根雪の下でじっと黙って春を待つ。
そんな芯の強さが夢を持ち上げる。

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男子53キロ級 沖縄県立南部工業高校3年 玉寄公博選手


<2010年6月20日追記>

「夏までには日本新を出します。」と、かつて語った彼。
有言実行の男である。
その言葉通り、19日の九州大会でスナッチ106キロを成功させ日本新記録を樹立した。
高校生としては初めての快挙だ。

それでもやはり…と言うべきだろうか。
彼のガッツポーズは今回も見られなかった。
ジャークでの日本新記録樹立までお預けということだろうか。

そうであるなら…
まもなく地元で開催される美ら島総体でこそ…
君のそれを見せてほしい。

たくさんの想い出をくれた沖縄で…。
君を愛してくれる人たちに感謝を込めて…。


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<2010年8月8日> 美ら島総体ウエイトリフティング第1日目

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ジュニア新記録で地元開催に花を添えた玉寄選手
取材陣のリクエストに応え、控えめながら永く封印されていたガッツポーズを披露

祝!美ら島総体団体V!特集記事へ


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<2010年10月2日> ゆめ半島国体第1日目

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世界に目を向け、56キロ級に階級を上げて臨んだ千葉国体で日本高校新記録を樹立
(前記録保持者はリフター魂2で紹介した糸数陽一選手)
人物 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
お礼
玉寄君を取り上げてくれてありがとう。彼は大人しいが内に秘めたる闘志は物凄いものがあります。今年の彼の目標はスナッチ117キロ、ジャーク135キロと怪物のような目標を持っています。もう一人の久米君はホラ吹きでウエイトに入部したその日に三日もあれば100キロはできると豪語してそれから半年以上してから達成しました。でも今そのホラの日本高校新記録が見えてきました。近じか新記録が実現されると思います。
Re: お礼
玉寄君も久米君も、まだまだ進化の途上!
いったいどこまで行くの?
美ら島総体が楽しみ(^^♪

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